2020年度後期 地球科学実験 各実験の紹介

7テーマすべて対面で実施



教員名

分野テーマ内容
原田 裕己惑星電磁気学月の渦模様の謎に迫る
夜空に浮かぶ月を眺めると、様々な模様が見てとれます。その中でもとりわけ不思議な特徴が、"swirl" と呼ばれる渦模様です。この渦模様は、月面の地形的特徴よりも地殻磁場の分布と密接に関係していることが知られています。この実習では、最近の月周回機が取得した月面画像と磁場およびプラズマのデータを解析することで、月swirlの謎に迫ります。
坂崎 貴俊気象ドローンで気象観測
1週目は、京大の上賀茂演習林(京都大学フィールド科学教育研究センター上賀茂試験地)にてドローンを用いた気象観測を行います。現地集合(13:30)、現地解散(15:30)とします。
2週目は、取得したデータからどんな情報が読み取れるか考察します(Zoomで実施)。
加藤 護
地震
地震の波形記録を扱ってみよう
地震学の基本は地震波形の解析です。地震波形からどのような情報を読み取ることができるのかを体験してみましょう。
石村 豊穂 環境解析安定同位体比から環境の変化を解明する環境(地域や気候の変化など)の影響を受けて炭素や酸素などの安定同位体の存在比がわずかに異なります。この特性を利用して、地球環境の変化の解明や、農産品の産地判別、犯罪捜査などに用いることができます。安定同位体比の特性と応用について解説し、実際の分析装置を見て原理や分析プロセス、解析までの流れを経験しましょう。
小木曽 哲 岩石 大文字山で石を観て考える 岩石には、岩石ができた際の様々な情報が含まれています。大文字山周辺の岩石から、日本列島の形成過程や地球の変動の歴史を読み解いてみましょう。1週目は、大文字山を登りながら周囲に分布する岩石を観察します。2週目は、実験室で偏光顕微鏡を使って、大文字山で観察した岩石のミクロな構造や構成鉱物を観察します。
鎌田 浩毅地質京都市内の建造物に見られる地質・岩石・鉱物を観察する1週目は、大学のキャンパスから外に出て、京都市内の建造物に見られる 地質・岩石・鉱物を観察します。16:15までに京大へ戻ります。 2週目は、室内で大陸移動・造山運動・噴火・地震のビデオを見て、ダイナミックな「地球の営み」について考察します。
鈴木 寿志
堆積・古生物
京都の堆積岩層を観察する
1週目は、叡山電車で宝ヶ池に向かい、チャート層を観察し含まれる放散虫化石をルーペで確認します。2週目は、京阪電車に乗って深草の大阪層群を観察しに出かけます。雨天決行ですが、荒天の場合は室内で微化石の観察を行います。