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地球科学について

地球科学の対象は地球の中心核から, はるか上空の電離層, 果ては地球外の惑星まで実にいろいろなものがあり, それらの物理的側面, 化学的側面, 数理的側面など, すべてが研究対象である. それらにアプローチするには, 観測, 実験, 理論など, さまざまな手法が考えられる. 結局, この世の中で見るもの聞くものすべてが, 地球科学になんらかの関係があると言ってもよい.

では, 地球科学をやるには世の中のすべてのことを知っていなければ ならないのだろうか. 当然, そんなことはあり得ない. 広い視野を持つことが必要だとはいえ, 人間には限界がある. 結局のところ, 各人が好みの道具 (手法) を用いて, 好きなところからアプローチすることになる. したがって,

地球科学に常道はない

 

教育方針

一言でいって, 放任主義.

第一に学生が教官の「枠」からはみ出さなければ, 科学の発展はない. 上記のような特徴を持つ地球科学ならなおさらである. したがて, 卒業研究のテーマも狭い意味の地球科学にこだわらないし, 他学科, 他学部の講義を積極的に聴くことを勧める.

第二に, 大学は「畑」である. 卒業生の製造工場ではない. 育つのは「学生」であって, 教官は肥しと水をまくくらいしかできない. そして, 曲がったキュウリも曲がったなりに育てるのが京大の伝統である. 育たないものを無理やり育てることもしない.

きれいな言葉で言えば「自由」であるが, この言葉には落とし穴がある.

自由は怖い.

自由は決して気楽なものではない. 自由である以上, その結果はすべて自分の責任である.