2019年度前期 地球科学実験 各実験の紹介

7テーマの実験があります.受講生はこのうち,6つのテーマの実験を各2回ずつ受講します.



教員名

分野テーマ内容
石川 尚人地磁気地球磁場の諸量の測定
地球磁場は現在の地球の環境を制御している要因の1つであり、気候変動にも関わりあることが指摘されてきて います。日頃は意識することのない地球磁場を考えてみる機会として、地球磁場を諸量(現在と過去の方向、強度)を求めてみます。
酒井 敏気象気温ってなんだ?
気温は暑さ寒さの指標として非常に身近な物理量です。身近なだけに、気温は簡単に測れて当たり前だと思ってませんか?実は気温を計るということは、かなり難しいのです。いろいろな測り方で"気温"を計ってみて、そもそも気温の定義について考えます。
谷口 慶祐 地震地震の波形記録を扱ってみよう 地震計の記録は、今では誰でも容易に手に入れることができ、比較的簡単に解析することができます。試してみましょう。
三宅 亮
岩石・鉱物
大文字山の岩石鉱物観察
1週目は、大文字山を歩き、そこに産出する岩石鉱物の観察を行います。
2週目は、大学よりバスに乗り、比叡平に行き、その付近の観察を行います。
鎌田 浩毅地質京都市内の建造物に見られる地質・岩石・鉱物を観察する

1週目は、大学のキャンパスから外に出て、京都市内の建造物に見られる 地質・岩石・鉱物を観察します。16:15までに京大へ戻ります。
2週目は、室内で大陸移動・造山運動・噴火・地震のビデオを見て、ダイナミックな「地球の営み」について考察します。
なお、有料の博物館に入館するので1000円弱の現金、往復の市バス代(230円×2)、学生証(学割に使います)、雨傘(雨天でも決行)を必ず各自で持参してください。また、街中を歩ける靴と服装で来て下さい。交通には十分に注意してください。

小木曽 哲 宇宙化学 隕石から探る地球の誕生過程

宇宙からときおり地球に落ちてくる隕石には、まだ地球が生まれる前の原始太陽系で起こった出来事の記録が刻まれています。原始太陽系の中で地球ができていく過程がどのようなものであったのか、隕石を肉眼や顕微鏡で観察しながら考察します。

渡邊 裕美子
古環境
地質サンプルから探る古気候変動 

近 未来の気候変動を予測するために、過去の気候変動を把握しておくことはとても重要です。過去の気候変動は、地質学的サンプル(樹木・堆積物コア・氷床コ ア・サンゴ・鍾乳石など)の詳細な分析・解析に基づいて知ることができます。今回の実習では、沖縄県で採取したサンゴを題材として、その中の化学組成を計 測することで、サンゴが生息していた時の環境情報(海水温)を抽出します。過去の地球環境を復元していく過程を実際に体験してみましょう。