2018年度前期 地球科学実験 各実験の紹介

7テーマの実験があります.受講生はこのうち,5〜6のテーマの実験を各2回ずつ受講します.



教員名

分野テーマ内容
石川尚人地磁気地球磁場の方向
地球磁場は現在の地球の環境を制御している要因の1つであり、気候変動にも関わりあることが指摘されてきて います。日頃は意識することのない地球磁場を考えてみる機会として、地球磁場の方向(現在と過去)を求めてみます。
酒井 敏気象森はなぜ涼しい?森は涼しい。あたりまえだと思うかもしれないけど、なぜ?
京大理学研究科植物園内と北部構内に気温と湿度を記録する装置を置いてデータをとり、 森はなぜ涼しいのか考えます。
西村卓也
測地地面の高さの差を測る
富士山などの山の高さはどうやって測られているのでしょうか? 高さにも種類があることを知っていますか?
ここでは、複数の手法で高さの差(標高差)を測る実習を行います。
谷口慶祐
地震地震の波形記録を扱ってみよう
地震計の記録は、今では誰でも容易に手に入れることができ、比較的簡単に解析することができます。試してみましょう。
鎌田 浩毅地質京都市内の建造物に見られる地質・岩石・鉱物を観察する

1週目は、大学のキャンパスから外に出て、京都市内の建造物に見られる 地質・岩石・鉱物を観察します。16:15までに京大へ戻ります。
2週目は、室内で大陸移動・造山運動・噴火・地震のビデオを見て、ダイナミックな「地球の営み」について考察します。
なお、有料の博物館に入館するので1000円弱の現金、往復の市バス代(230円×2)、学生証(学割に使います)、雨傘(雨天でも決行)を必ず各自で持参してください。また、街中を歩ける靴と服装で来て下さい。交通には十分に注意してください。

小木曽哲
岩石・鉱物
大文字山で石を観て考える

岩石・鉱物を肉眼や顕微鏡を使って観察し、それらから何を読み取ることができるのかを学びます。1週目は、大文字山を登りながら周囲に 分布する岩石を観察します。2週目は、実験室で偏光顕微鏡を使って、大文字山で観察した岩石のミクロな構造や構成鉱物を観察します。大文字山の岩石・鉱物 から、日本列島の形成過程や地球の変動の歴史を読み解いてみましょう。

渡邊裕美子
古環境
地質サンプルから探る古気候変動 

近 未来の気候変動を予測するために、過去の気候変動を把握しておくことはとても重要です。過去の気候変動は、地質学的サンプル(樹木・堆積物コア・氷床コ ア・サンゴ・鍾乳石など)の詳細な分析・解析に基づいて知ることができます。今回の実習では、沖縄県で採取したサンゴを題材として、その中の化学組成を計 測することで、サンゴが生息していた時の環境情報(海水温)を抽出します。過去の地球環境を復元していく過程を実際に体験してみましょう。